
すたでぃあでは、宿題の自主的な取り組みをどうすれば進められるのかを考えております。
なかなかやってきてくれない子、やること自体を忘れてしまう子、毎回きっちりとやってくる子、それぞれです。
あれこれ試してきましたが、今はお菓子をごほうびとした形にしています。
毎回の宿題の提出で、シールが1枚。1か月で大体4枚、月最後にシールの分だけ、お菓子がもらえる、そういう仕組みです。
毎回の提出で一つ、と明確化したことと、図書券なども試しましたが、やはり子どもたちは駄菓子に目を輝かせるようで・・・
図書券はちょっと真面目すぎたと反省・・・
このようなやり方は実は専門的に言えば、応用行動分析の方法論である、トークン・エコノミーという支援方法であるのです。
行動は与えられた宿題を全てやってくること、強化子(ごほうび)はお菓子、ターゲットとなる行動をとることで、本人にとって得になることが起きる、という方法です。
これにより、様々な領域において行動の改善をすることが行われています。特に特別支援教育、発達障害(グレーゾーン)分野は応用行動分析の考え方を多用します。
問題行動の減少、望ましい行動を増やすことを目指す場合に用いられると思います。離席行動、他害行動などの迷惑とされてしまうような行動を
減らし、一定時間、授業に集中したり、あいさつなど、気持ちの良いコミュニケーションを形成していくようなことです。
発達障害の特性は見えにくく、どうしてもその行動をとることが理解できずになんで!と怒ってしまいがち。そうではなく、視点を変えて、行動そのものを見て、どうすればそのような行動を減らせるか(増やせるか)を考える分野なのです。
この方法論の最も良いところは本人の中に原因を見ないこと、例えば、ストレスがたまっているから、何か悩んでいるから、といった内面にフォーカスせずにあくまで行動に注目すること。内面に注目すると、結局、本人のやる気がない、とか観測できないところで本人に原因を求めてしまうとことになってしまうのです。ですから、ある意味倫理的でもあるのです。罰に対しては一定時間その場から強制的に子どもを離すタイムアウトなど、実際の様子を見ると、え!と思ってしまうこともあるのですが、実は理にかなっているのです。
一番のねらいは、宿題をすることで家庭学習が習慣づき、自分自身の力になることを知ってもらうこと。
単純そうに見える方法の中にも理論や想いをちりばめた指導をしています。
川下

山盛りだったお菓子も皆ががんばってくれ、だいぶ減りました笑
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