発達がゆっくりな子どもたちと向き合ってわかったこと

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発達障害のある子どもたちは、「発達に遅れがある」と表現されることがあります。

しかし、それは“ずっと遅れたまま”という意味ではなく、ゆっくりと発達していくということです。

 

そのため、学校で用意されている“適齢期の学習内容”と、子ども自身の発達のタイミングが合わないことがあります。友だち関係でも、年下の子のほうが気が合うなど、心理的な発達のペースが周囲と異なることもあります。そうした違いのために、どうしても比較すれば「遅れている」と見えたり、本人が苦しさを感じたりすることもあります。

 

この周りとの波長の合わなさ、うまくハマらない感じは、子どもにとってとても辛いものです。

 

私自身、自分を振り返ると要領を得るのに時間がかかるタイプでした。そう考えると、その時その瞬間の状況や環境を十分に活かしきれなかったなと後悔を感じることも多いです。

特に学生から社会人の若い頃、世の中の「不文律」を頭で理解し、実行するまでに非常に時間がかかりました。こうしたことは学校では教えてくれません。本来、人との関わりの中で自然に学んでいくものなのですが、私には指標となるものがないまま、まるで浮き輪もなく大海原に放り出されたような感覚でした。そのため、無駄に悩んだり、時間をかけすぎたり、余計に傷ついてしまったことも多かったと思います。そんなバタバタと大海原でもがいている自分を見て、周りは何やってんだか・・・と思っていたことでしょう。

 

要領のいい人なら、「こうすればいいんだよ」と自然に解決していくのでしょうが、私はその「こうすればいい」がなかなかわからないまま、日々を生活することで精一杯でした。右往左往する中で社会の仕組みや立ち回り方を傷つきながらやっとのことで理解できるようになったのは、もう30歳を過ぎてからだったように思います。ふと気づくと、周りはもう先に進んでいて、自分が悩んでいる間に、人生の楽しみや豊かな時間を過ごしていたようにも思い、率直に羨ましいなと感じることもありました。

今、タイムスリップできるものなら、過去の自分に「ここはこうするといいよ」と伝えたいですが、あの頃の自分は、あの時の“今”を生きることで本当に精一杯でそういう助言も聞く余裕がなかったようにも思います。

 

だからこそ、子どもたちには「わからないまま苦しむ時間をできるだけなくし、自分のペースを大切にしてほしい」という思いがあります。発達のペースがゆっくりな子は、周りとのズレを自分のせいだと思い込み、本来の良さや可能性を発揮できないことがあります。その“ズレ”を理解し、整えていくことが大切だと思っています。

 

すたでぃあでは、子ども一人ひとりのペースや特性に合わせ、「ここでなら自分らしく学べる」と感じられる環境づくりを大切にしています。あの頃の自分が欲しかった“手がかり”や“支え”を、今度は子どもたちへ返していければと思っています。

 

そんなことを思いながら日々子ども達に指導をしていますが、自分の中だけで完結するのではなくこの経験を少しでも子ども達の指導に活かせることができればな、と思っています。